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「インプラント周囲炎とは?原因・症状・予防法をわかりやすく解説」

はじめに:インプラント治療の成功には「その後のケア」が大切

インプラントは、失った歯の機能と見た目を回復する優れた治療法ですが、天然歯と同じように「歯周病」に似たトラブルが起こることがあります。その代表が「インプラント周囲炎」です。

今回は、30〜60代の女性の方に向けて、インプラント周囲炎の原因、症状、予防方法についてわかりやすく解説します。

インプラント周囲炎とは?

インプラント周囲炎とは、インプラントを支える骨と周囲の歯ぐきに炎症が起こる状態です。天然歯の歯周病と同様、プラーク(歯垢)中の細菌が原因で、進行するとインプラントがぐらつき、最終的には脱落するリスクがあります。

初期段階では「インプラント周囲粘膜炎」と呼ばれ、歯ぐきの腫れや出血が見られますが、この段階で対応することで重症化を防げます。

主な症状

  • インプラント周囲の歯ぐきが腫れる
  • 歯磨きの際に出血がある
  • インプラント部位に違和感や痛みがある
  • 口臭が気になる
  • インプラントが揺れてきた(重度の場合)

原因とリスクファクター

インプラント周囲炎の主な原因は、細菌感染不十分なセルフケアですが、以下のようなリスクファクターもあります。

  • 歯周病の既往歴
  • 喫煙習慣
  • 糖尿病などの全身疾患
  • 定期的なメインテナンスの未受診
  • 噛み合わせの不調

特に過去に歯周病にかかったことがある方は、インプラント周囲炎のリスクが高いとされており、術後の管理が非常に重要です。

予防方法:インプラントを長く使うために

1. 丁寧なセルフケア

インプラント周囲のプラーク除去は、天然歯以上に重要です。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどの補助用具の活用が効果的です。

2. 定期的な歯科医院でのメインテナンス

インプラントを長持ちさせるためには、3〜6ヶ月に1回の定期検診が推奨されます。専用の器具でのクリーニングや、ポケットの深さのチェックなどを行います。

3. 禁煙と全身疾患の管理

喫煙はインプラント治療の成功率を下げることが明らかになっており、禁煙は最大の予防策のひとつです。また、糖尿病のコントロールも重要です。

インプラント周囲炎の治療

軽度の場合は、プラーク除去や抗菌薬の局所投与で改善が見込めますが、中等度〜重度では外科的処置が必要になることもあります。

そのため、「何か変だな」と思ったら早めに受診することが何より大切です。

江口歯科医院からのアドバイス:インプラントを長持ちさせるために

インプラントは、失った歯を補うためのとても良い治療方法ですが、治療が終わった後の「お口の管理」こそが、とても大切です。私たちは、以下のことを大切にしています。

① 歯周病があった方は、まず「お口の土台作り」から

過去に歯周病(歯ぐきの病気)になったことがある方は、インプラントのまわりも炎症を起こしやすくなります。ですので、インプラントを入れる前に、しっかりと歯周病の治療をして、健康な状態を整えてからスタートします。

② 治療後こそ「定期メンテナンス」が大切です

インプラントを入れたあとは、3〜6ヶ月に1回の定期検診が必要です。歯ぐきの状態や汚れのチェックを行い、早い段階でトラブルを見つけて対処します。

③ 炎症が強い場合は、特別な治療も行います

もしインプラントのまわりに強い腫れや出血などの症状が出た場合は、歯ぐきを開いておそうじしたり、骨を再生する処置が必要になることもあります。早めにご相談くださいね。

④ インプラントは「入れて終わり」ではありません

患者さまによくお伝えしているのが、**インプラントは「入れてからがスタート」**ということです。長く健康に使っていただくためには、毎日のケアと、私たちのサポートが両方必要です。

まとめ:定期管理がインプラント成功のカギ

インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を取り戻せる素晴らしい選択肢です。しかし、**治療後のメインテナンスこそが「治療の完成」**と言えます。

江口歯科医院では、インプラント治療後の長期的なケアにも力を入れており、患者様と一緒にお口の健康を守っていく体制を整えています。

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