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院長ブログ
歯ぐきが下がる、、、歯肉退縮の原因と予防法について
鏡を見たときに「なんだか歯が長くなった気がする…」そんな風に感じたことはありませんか?それは加齢や磨きすぎ、歯周病などが原因で歯ぐきが下がってしまう「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」かもしれません。歯肉退縮は見た目の変化だけでなく、知覚過敏や歯のぐらつき、最終的には歯の喪失にもつながる重要なサインです。
この記事では、歯肉退縮の原因・予防・治療方法までを、わかりやすく解説します。
歯肉退縮はどうして起きるの?
歯肉退縮は歯の頬側の歯ぐきに良く見られます。歯ぐきの肉や歯を支える骨が薄いなどの歯肉退縮を起こしやすい環境に、不適切なブラッシングや歯ぎしりや食いしばりなど過剰な外力や矯正治療などの刺激が加わる事で起きます。

歯肉退縮の主な原因とは?
かみ合わせの異常や歯ぎしり 歯に過剰な力がかかることで、歯肉や骨に負担がかかり、徐々に下がってしまうことがあります。
加齢による変化 年齢とともに歯ぐきのボリュームが減少するのは自然な現象です。特に50代以降は多くの方にみられます。
歯周病 歯を支える歯槽骨が溶けることで、歯ぐきが下がっていきます。初期は自覚症状がないため注意が必要です。
間違った歯磨き習慣 ゴシゴシ強く磨きすぎると、歯ぐきが傷つき退縮の原因になります。硬すぎる歯ブラシの使用にも要注意です。
歯肉退縮の問題とは?
審美性の不良
歯肉退縮が進むと、歯根が徐々に露出していきます。歯ぐきが下がる事で歯が長くなったように見えてしまい見た目の問題が起こります。
歯根の露出に伴う知覚過敏
歯根が露出することにより、歯が冷たい水などの刺激に対して過敏になりしみるような痛みが出るようになります。
歯と歯ぐきの間にすき間ができる
歯肉が退縮することで歯と歯ぐきの間にすき間が出来てきます。これが原因で食べ物が詰まりやすくなったり、歯周病の原因である歯垢がたまりやすくなってしまいます。
う蝕(むし歯)
歯肉退縮によって露出した歯根の表面は、とても虫歯になりやすいです。根面にできた虫歯は根面う蝕を呼ばれ、一般的な歯の頭の部分のむし歯よりも進行が早いです。
歯肉退縮は予防できる!
歯肉退縮を防ぐためには、日々のケアと定期的な歯科受診がカギです。
正しいセルフケアのポイント
- 柔らかめの歯ブラシを使う
- 横磨きではなく「小刻みに優しく」磨く
- 歯磨き粉は知覚過敏用も有効
定期検診で早期発見
噛み合わせのチェックも重要
歯周病の進行をチェック
プロによるクリーニングで炎症を防ぐ
治療法:失った歯ぐきは戻るの?
一度退縮した歯ぐきを完全に戻すことは難しいですが、症状に応じた歯周再生療法や歯肉移植、知覚過敏対策などで改善が可能です。
例えば、
- 露出した歯根のコーティング
- エナメル質を守る保護材の塗布
- 歯ぐきを再生する手術(結合組織移植術など)
など、症状に合わせた治療を提案できます。
まとめ:歯ぐきは、あなたの歯を守る盾です
歯肉退縮は、見た目だけでなく、口腔内の健康全体に影響を与えます。早期発見・早期対処が大切です。江口歯科医院では、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドのケアをご提案しています。