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歯の麻酔がずっと聞いている、、、 ~注意しておくこと~

こんにちは、箕面市小野原の江口歯科医院・院長の江口です。歯の麻酔をしてなかなか麻酔がきれない、こんな時は少し心配になりますよね。歯の麻酔は方法によって効いている時間が違うことがあります。また、麻酔が効いている間は感覚が無いのであやまって唇や歯茎を傷つけてしまうことがあります。今回は歯科治療後に麻酔が長時間続く原因安心できる対処法について、わかりやすくご説明します。

 

歯の麻酔が効いている時間

歯の麻酔は歯だけに聞くのではなくて、歯の周りの歯ぐきやアゴの骨などの組織をしびれさせて治療を行います。歯の神経はは硬い歯の中にあるので、歯に直接麻酔することができないからです。そのため歯の麻酔が聞くまでに時間がかかったり、治療が終わっても頬や唇などはしばらくしびれています。処置内容によって差がありますが、一般的には治療後2、3時間程度で効いていることが多いです。

歯の麻酔は、歯ぐきに針を刺して歯ぐきやアゴの骨に麻酔薬を浸透させることで歯の治療時の痛みをブロックする(浸潤麻酔)と言われる麻酔方法です。歯に麻酔が効くよりも前に周りの組織に麻酔が効いているので広範囲の部分(鼻や唇など)がしびれることもよくあります。また入れた麻酔の量だけでなく、アゴの骨の密度などで作用する時間に個人差が出ることが多いのです。例えば骨の密度の高い方は麻酔が奥まで浸透するのに時間がかかることがあります。また、処置中に痛みがあって麻酔を追加した場合などは麻酔の量が多くなりがちで長く効いていることがあります。

麻酔が長く効いているとしびれが続くので不快に感じることもあるかと思いますが、お体には異常はありません。1時的なものですので落ち着いて様子をみると良いでしょう。

麻酔が長く効くのはなぜ?

① 麻酔薬の種類や量

歯科で使われる局所麻酔薬にはさまざまな種類があり、効果の持続時間も異なります。
特に、手術や長時間の治療に使われる麻酔は、効果が長引くよう設計されているため、通常より感覚が戻るのに時間がかかることがあります。

② 体質や年齢

30〜60代の女性に多いのが、体の代謝の影響です。代謝が低下していると麻酔薬の分解に時間がかかり、通常より長く麻酔が効くことがあります。

③ 神経への影響

稀に、神経に近い場所への麻酔治療時の圧迫によって、一時的に神経が刺激され、しびれが長引くこともあります。
特に下顎の治療では、下歯槽神経という大切な神経に近いので注意が必要です【参考:歯科治療による神経損傷のガイドラインより】 【35】。

どれくらいで感覚は戻る?

通常は2〜3時間、長い場合でも5〜6時間以内に感覚が戻ります。
もし6時間以上経っても感覚に違和感が残る場合は、遠慮せず歯科医院へご相談ください。

 

麻酔が切れるまでに注意してほしいこと

飲食をするときは注意する

麻酔が効いている間に飲食をすると、誤って唇や頬を噛んでしまったり、麻酔をした部分にヤケドや傷が付いても気づかないことがあります。できれば食事は麻酔が切れてから行うと良いでしょう。どうしても食事をとる際は、十分注意して食べるようにしてください。

 

唇を噛んでしまうと大きく腫れる

麻酔が効いているときに、唇をかんでいると大きく腫れてしまうことがあります。特にお子さんの場合、麻酔が効いていると噛んでも痛くないため、何度も唇を噛んで腫れてしまうことがあります。

 

最近の麻酔はあまり痛くない

表面麻酔を使っている

麻酔の際、特に痛いのが針が刺さる時です。あらかじめ針が入る前に歯茎に塗り薬の麻酔をしておく方法です。歯茎の表面がしびれているので針が刺さるため痛みが少なくなります。

 

針が細くなっている

歯の麻酔の針の太さは33G(0.2mm)のものを使っています。針が細いほど刺さる時の痛みは小さくなります。

 

電動の麻酔になっている

麻酔の薬を勢いよく歯茎に入れてしまうと、圧力がかかって痛みを感じることがあります。電動の注射器を使うことによって麻酔の圧力を一定に保つことによって痛みを小さくすることができます。

麻酔が長引いたときの対処法

  • 温める
    血流を良くすると麻酔成分の代謝が進みます。冷やさず、常温〜ぬるめのタオルでやさしく温めましょう。
  • 無理に動かさない
    感覚が鈍い状態で無理に噛んだり、舌で刺激したりすると、傷つけてしまう恐れがあります。自然に戻るのを待ちましょう。
  • 様子を見る時間を決める
    「○時間待って戻らなければ歯科医院に連絡する」と決めておくと、必要以上に不安にならずに済みます。
  • こんなときは早めに受診!
  • 次のような場合は、すぐにご連絡ください。
  • しびれや麻痺が24時間以上続く
  • しびれと一緒に強い痛みがある
  • 触ってもまったく感覚がない
  • これらはごく稀なケースですが、神経に関わる可能性があるため、早めの対応が安心です。

 

 

まとめ

歯科麻酔が長引いても、多くの場合は自然に回復しますので心配いりません。
ただし、長時間続く違和感があれば、我慢せず専門医に相談しましょう。
江口歯科医院では、患者さんが安心できるよう、治療後のフォローも丁寧に行っています。
お困りの際はいつでもご相談くださいね!

箕面市小野原西4−10−40 江口歯科医院

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